国民年金・厚生年金は積み立て?それとも賦課方式?~「将来なくなる」は本当?~
目次
国民年金・厚生年金は積み立て?
「年金って積み立てなんですよね?」
「年金は将来なくなるって聞きました」
顧問先の飲食店の経営者や従業員から、このような質問を受けることはとても多いです。
SNSや動画では、「年金は破綻する」、「もう払う意味はない」という情報もよく見かけます。
しかし、結論から言うと、日本の年金制度は積み立てではなく「賦課方式」が基本です。
そして、年金制度が将来なくなる可能性は極めて低いです。
ただし、「受給開始年齢」、「給付水準」、「保険料」などは今後も調整される可能性があります。
日本の年金制度は「賦課方式」
まず理解しておくべきポイントは、年金=積み立てではないという点です。
日本の公的年金制度は、賦課方式(ふかほうしき)です。
賦課方式とは
簡単にいうと、現役世代が払った保険料を、高齢者の年金に充てる仕組みです。
つまり、今働いている人は、今の高齢者を支えるという構造です。
世代間扶養の仕組み
日本の公的年金は、世代間扶養と呼ばれます。
イメージ
現役世代
↓↓↓↓
年金受給者
そして、今の現役世代も将来次の世代に支えられる仕組みです。
積み立て方式との違い
金融商品などは、積み立て方式です。
例
・個人年金
・iDeCo
・NISA
自分が積み立てたお金を、将来自分が受け取ります。
しかし、公的年金はこれとは違います。
なぜ賦課方式なのか
理由は、インフレに強いからです。
積み立て方式の場合、例えば、30年前に積み立てたお金は、物価が上がると価値が下がります。
しかし、賦課方式はその時代の賃金・物価で給付されます。
年金積立金はある
「積み立てじゃないなら、年金積立金は何?」という疑問もあります。
日本には、年金積立金があります。
これは、景気変動、人口変動などに対応するクッションの役割です。
運用しているのは、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)です。
GPIFは世界最大の年金基金
GPIFの運用資産は、200兆円以上で世界最大の年金基金と言われています。
株式や債券などで運用されています。
「年金は将来なくなる」は本当?
結論
なくなる可能性は極めて低いです。
理由は、年金は社会保障制度だからです。
年金は国家制度
年金は、民間の金融商品ではなく国家制度です。
制度がなくなる場合は、日本という国家の社会保障が崩壊するレベルになります。
つまり、その場合は年金だけの問題ではありません。
なぜ「年金はなくなる」と言われるのか
理由は、少子高齢化です。
少子高齢化の問題
日本では、子どもが減り高齢者が増えています。
支える人
↓
少ない
受け取る人
↓
多い
現役世代と高齢者の比率
1965年
現役世代 高齢者
9人 1人
現在
現役世代 高齢者
約2人 1人
将来
現役世代 高齢者
1.3人 1人
とも言われています。
年金制度はすでに調整されている
実は、年金制度はすでに何度も改正されています。
主な改正
・保険料引き上げ
・支給開始年齢の引き上げ
・マクロ経済スライド
マクロ経済スライドとは
これは、年金額の調整制度です。
少子高齢化に合わせて年金の伸びを抑える仕組みです。
厚生年金は会社員の年金
飲食店経営者が知っておくべき重要なポイントです。
厚生年金は、会社員の年金です。
国民年金との違い
国民年金
自営業など
厚生年金
会社員
厚生年金の特徴
厚生年金は、会社と従業員が半分ずつ負担します。
つまり、従業員にとって非常に有利な制度です。
飲食業でよくある誤解
飲食業では、よくこのような声があります。
「社会保険は損」
しかし、これは誤解です。
厚生年金のメリット
厚生年金には、多くの保障があります。
老齢年金
65歳から受給
障害年金
病気やケガで働けなくなった場合
遺族年金
家族の生活保障
個人では再現できない保障
特に重要なのが、障害年金です。
若い人でも、「うつ病」、「がん」、「事故」などで働けなくなる可能性があります。
その場合、年金が生活保障になります。
飲食業の経営者が知っておくべきポイント
社会保険は、従業員の、生活保障制度です。
社会保険未加入のリスク
飲食業では、社会保険未加入の店舗もあります。
しかし、近年加入指導が強化されています。
調査を行うのは、日本年金機構です。
未加入のリスク
・過去2年遡り
・保険料請求
・企業イメージ低下 などがあります。
人材採用にも影響
最近の求職者は、社会保険を重視します。
求人でも社会保険完備は重要な条件です。
社労士からのアドバイス
飲食業では、社会保険の知識が不足していることが多いです。
例えば、「アルバイトも加入対象になるケース」、「週20時間以上」など複雑な制度があります。
こんなお悩みありませんか?
・社会保険の加入条件が分からない
・パートは加入対象?
・社会保険料はいくら?
・年金制度を従業員に説明できない
このようなお悩みがありましたら
お気軽にご相談ください。
当事務所のサポート
当事務所では、飲食業に特化した社会保険・労務管理サポートを行っています。
サポート内容
・社会保険手続き
・給与計算
・就業規則作成
・労務相談
・労基署対応
社会保険・年金制度でお困りの際は、問い合わせフォーム から、お気軽にご相談ください。

