アルバイト・パートのシフト管理と労働時間把握義務~勤怠トラブルを防ぐルール作り~


飲食店では、アルバイトやパート従業員のシフト調整が日常的に行われます。
しかし「シフト通りに働いていない」「残業申告がない」「勤務時間の管理が曖昧」など、勤怠トラブルにつながるケースも多く見られます。

労働基準法では、事業主には「労働時間の把握義務」があり、「何時間働いたのか」を正確に記録・管理しなければなりません。

本記事では、飲食業におけるシフト管理・勤怠把握の基本と、便利なツール比較、そしてトラブル防止のためのルール作りのポイントを解説します。


🕒労働時間把握義務とは?

厚生労働省のガイドラインでは、
企業には「労働時間の実績を客観的に把握する義務」があるとされています。

つまり、「自己申告」「なんとなくの把握」では不十分で、
タイムカード、ICカード、勤怠アプリなどによる客観的記録が必要です。

管理を怠ると、
・未払い残業代の請求
・労基署からの是正勧告
・トラブルによる人材離職
といったリスクが発生します。


📅シフト管理のポイント

飲食店では繁忙期・閑散期の波があるため、シフトの柔軟性が求められます。
しかし、以下の点を明確にしておくことがトラブル防止に重要です。

ポイント内容
シフト確定日いつまでにシフトを確定・通知するか
勤務変更ルール変更希望は何日前までに申し出るか
残業・早退の扱い申請・承認ルールを設ける
勤怠記録客観的な打刻方法を導入する

📱勤怠管理ツール比較(飲食業におすすめ)

ツール名特徴飲食店との相性
タイムカード(紙)安価・簡単打刻漏れや集計ミスが多く非効率
ICカード(交通系など)打刻が簡単・正確機器導入費が必要
勤怠アプリ(スマホ)GPS管理・シフト共有可パート・アルバイトのスマホ利用が前提
クラウド勤怠管理(freee勤怠、ジョブカンなど)自動集計・残業計算・シフト連携可複数店舗にも対応できるため◎

特に、複数店舗を運営している飲食チェーンでは、クラウド型勤怠管理システムの導入が効率的です。
スマホで出退勤打刻・シフト共有・勤怠集計まで一元化でき、管理コストを大幅に削減できます。


👨‍🍳トラブルを防ぐためのルール作り

ツール導入だけでなく、「人」と「仕組み」を整えることも大切です。

✅ ルール作りのポイント

  • 就業規則・労働契約書に勤務時間の定義を明記
  • シフト提出・変更・残業申請の流れを統一
  • 店長・管理者に勤怠管理教育を実施
  • 定期的に勤怠記録と給与計算を照合

「ルールを見える化」することで、従業員も安心して働ける環境になります。


💡高田馬場労務事務所からのアドバイス

勤怠管理は“労務トラブルの入り口”になりやすい部分です。
今のシステムが曖昧だと感じたら、ぜひ一度ご相談ください。

当事務所では、

  • 飲食業に特化した勤怠管理体制の見直し
  • クラウド勤怠ツール導入サポート
  • 就業ルールの整備
    をトータルでご支援しています。

📞 お電話や 🌐 お問い合わせフォーム から、お気軽にご相談ください。