“若者だけが戦力じゃない!” ベテラン・主婦層の戦力化と労務対応ポイント
人手不足が続く飲食業界。
これまで「若い世代中心」で店舗を回してきたお店でも、近年はシニア層や主婦パートさんの活躍が欠かせません。
経験豊富で責任感のあるこの層をうまく戦力化できるかどうかが、安定した店舗運営のカギになります。
今回は、飲食店での「シニア・主婦スタッフ活用術」と「労務管理上の注意点」を整理します。
目次
1. シニア・主婦層が持つ“3つの強み”
1️⃣ 接客・清掃など丁寧な仕事ぶり
経験と生活感からくる細やかさで、お客様対応・店内清掃・衛生管理などに強みがあります。
2️⃣ 安定出勤・長期勤務が期待できる
家庭や地域に根ざした生活スタイルから、定着率が高いのが特徴。急な退職リスクも低めです。
3️⃣ 若手への好影響
落ち着いた雰囲気で店舗全体が穏やかになることも。教育係としても大きな力を発揮します。
2. 労務管理で注意すべき3つのポイント
① 労働時間・シフト設定
主婦層は家庭との両立、シニア層は体力面の考慮が必要です。
👉 無理のない短時間勤務(例:週3日・1日4時間)
👉 シフト希望を月ごとに確認する仕組み
を整えるとミスマッチを防げます。
② 有期契約と更新ルール
特に主婦・シニアパートは「1年ごとの更新」が一般的。
- 更新基準(勤務態度・出勤率など)を明確に
- 通算5年を超えると「無期転換権」が発生
契約書や雇用条件通知書に、更新回数・判断基準をきちんと明示しておきましょう。
③ 定年後の再雇用・年金との関係
60歳以上を再雇用する場合は、以下を意識して設計します。
- 労働時間を短縮して雇用継続
- 社会保険の加入要件を確認
- 高年齢雇用継続給付との調整
「働きたいけど社会保険が気になる」という声にも、丁寧な説明が信頼につながります。
3. 就業規則・雇用契約書の整備も忘れずに
- パート・再雇用者用の契約書を別に準備
- 雇用区分(一般社員・パート・シニア再雇用)を明確化
- 昇給・有給休暇・社会保険加入基準を具体的に記載
「働く側が安心して長く続けられるルール作り」が結果的に店舗の安定運営に直結します。
4. 当事務所からのアドバイス
飲食店では、「シニア・主婦層=補助人員」ではなく、
“店舗を支える中心メンバー”として活かす視点が重要です。
労務管理の整備が追いつかず、「契約更新のトラブル」や「社会保険の加入ミス」が起きるケースも少なくありません。
高田馬場労務事務所では、飲食業専門の実務対応を行っています。
✅ パート・シニア雇用に対応した就業規則の整備
✅ 定年後再雇用・有期契約更新の相談
✅ シフト運用に合わせた労働時間管理の見直し
ご相談は👉 お電話や お問い合わせフォーム から、お気軽にご相談ください。


