給与明細書は従業員に渡さないといけないのか?
給与明細は、毎月貰っている方がほとんどだと思いますが、給与明細は法的に渡さないと問題があるのでしょうか?
目次
労働基準法
労働基準法には、賃金台帳を調整(作成)し、備え付ける義務はありますが、従業員へ給与明細を渡さなければならないことは明言していません。
ただし、行政通達では、口座振り込みの場合は、以下内容を記載したの明細を交付することを定めています。
(1)基本給、手当その他賃金の種類ごとにその金額
(2)源泉徴収税額、労働者が負担すべき社会保険料額等賃金から控除した金額がある場合には、事項ごとにその金額
(3)口座振込み等を行った金額
行政通達は、行政機関内部の指針に過ぎませんが、行政機関がこれに沿って事務を行うことで、事実上新たな義務を課したり、規制を設けたのと同様の結果を招くこともあります。
所得税法
所得税法231条に給与明細の交付について定めています。
給与の支払をする者は、その給与の金額その他必要な事項を記載した支払明細書を、その支払を受ける者に交付しなければならない。
給与明細を交付しないと所得税法違反にあたり、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されます。
給与明細書はアルバイトにも必要か?
正社員、アルバイト、パートタイムなどの名称は、その企業で呼称しているだけで、給与を支払った人には渡す必要があります。
給与明細書は紙で渡さなければならないか?
以前は紙で交付することが義務づけられていましたが、現在はPDFやアプリでの給与明細も認めれれるようになりました。
所得税法第231条で、従業員の承諾があれば、電子化されたデータにより提供できるとされています。
ただし、従業員から請求があった場合は、紙の給与明細書を交付しなければなりません。
紙の給与明細書のメリット、デメリット
メリット
なんと言っても明細をすぐ確認することが一番のメリットだと思います。
デメリット
従業員に手渡ししなければならないといけないので、シフト制にで本人が出社しないと渡すことができないことです。
本人がしばらく出社しない場合は郵送することになると思いますが、その郵送料もかかってきます。
また、紙に印刷、封入する手間とコストも人数が多くなればなるほど企業の負担になってきます。
WEB明細書等のメリット、デメリット
メリット
一般的には給与計算ソフトから、計算からWEB明細の発行までできる仕組みになっているので、手間が大幅に削減されることになります。
デメリット
WEB明細書のシステム使用料のコスト、給与明細は個人情報になりますので、セキュリティをどのように担保するか、ID、パスワードなどの管理などが紙とは違う運用方法が求めれます。
給与明細書を発行してもらえないときは
企業で、給与明細書を発行してもらえない場合は、所轄の労働基準監督署、税務署に相談してみましょう
労働基準法では、給与明細書の交付を明言していませんが、振込で給与を支給している場合は、行政通達で明言していますので、対応してくれると思います。
税務署は、所得税法で規定されおり、罰則規定もありますので、対応してもらえると思います。