居酒屋アルバイトが営業終了後に無断で飲み会

2025年2月24日 2025年2月24日

小野里実

居酒屋において、アルバイトの一部が営業終了後に、許可なく店舗内で飲み会を行った事例が発生することがあります。
この件は一見、従業員同士の親睦のための行動のように捉えられがちですが、経営者としては様々なリスクと深刻な問題を含んでいます。

アルバイトが店舗で飲み会を開催

営業終了後、本来は店舗の清掃や設備備品の管理を徹底すべき時間帯に、アルバイトの一部が無断で集まり、飲み会を開催しました。

このような違法行為は、以下の点で経営リスクを高めることになります。

食材の無断使用:店舗の食材は、お客様に提供するために適切に仕入れ・管理されているものです。
無断で消費されることは、直接的な仕入れコストの増加につながります。
また、在庫管理が狂ったことで発注ミスが生じ、本来必要な食材が不足し、営業に支障をきたす可能性もあります。
設備・備品の破損:飲み会による不注意や乱暴な扱いで、店舗の設備や備品が破損する可能性があります。
修繕費用や、場合によっては営業再開の遅延にもつながり、経営に大きな負担を強いる恐れがあります。
衛生管理の問題:飲み会後に適切な清掃が行われなければならず、衛生上のリスクが増大し、来店されるお客様への印象が悪かったり、場合によっては行政からの指導を受ける可能性も考えられます。
従業員の間の信頼関係:一部の従業員だけが自主的に行動することは、全体の規律やモラルの低下を招き、チームワークや職場の風土に悪影響を与えます。
特に、規則を守る他の従業員にとっては不公平感が募り、モチベーションの低下にもつながりません。

内部規程の見直し:営業終了後の店舗利用は、明確なルールを定め、従業員全体に周知する徹底的な必要があります。これにより、従業員自身についてが自覚し、ルールを回避する効果が期待されます。
管理体制の強化:アルバイトだけでなく、シフトマネージャーや責任者による定期的なチェックや、店舗内立ち入り管理を強化することが体制を整えることが重要です。

モラル向上のための研修:企業理念や店舗運営の基本方針を再確認するための研修を実施し、従業員に対して「自主的な判断」がかかるリスクとその影響を理解してもらうことが大切です。
コミュニケーションの促進:従業員の間のコミュニケーションを活性化し、疑問や不満があれば初期に相談できる体制を整えることで、個人の行動が組織全体に悪影響を及ぼさないようにします。

情報発信の透明性：必要に応じてお客様や取引先に説明し、再発防止策を明確に伝えることで、信頼回復を図ります。透明性のある情報発信は、経営者としての責任の上で重要です。
フォローアップ:改善策の実施状況について、定期的に内部評価やお客様からのフィードバックを収集し、柔軟に改善策を講じていく仕組みを導入します。

今回の無断飲み会は、社内イベントではなく、店舗運営において重要な規律や安全管理の意識が問われる重大な問題です。
経営者としては、内部規定の整備や従業員教育の強化、そして管理体制の見直しを徹底し、今後同様のリスクを防ぐために体制を守り続けていくことが重要です。