年少者(未成年)を雇用するときの留意点
飲食店では、アルバイトなどで年少者(未成年)を雇用することがあります。
年少者の雇用については、成人を採用するときとは違う制約を受ける部分があります。
目次
雇用可能な年齢の確認
労働基準法第56条に基づき、基本的に原則として15歳未満の児童の就労は禁止されています。
- 15歳(4月以降)以上18歳未満(年少者):中学校卒業者を対象とし、法定労働条件を遵守する必要があります。
- 13歳以上15歳(3月)まで(児童):特定の芸能・文化活動等、例外的な場合に制限されるため、通常の飲食業務における雇用は適用外となります。
これにより、飲食店での年少者雇用は、基本的に中学校卒業後の者に限定されるべきであり、未成年者の安全確保が最優先されるべきです。
保護者の同意および雇用契約
雇用契約は、年少者本人と締結しますが、18歳未満の労働者を雇用する際には、必ず保護者の同意が必要です。
- 保護者との十分な協議:労働内容、勤務時間、業務上の安全対策等について、保護者と十分に協議し、書面同意等の文書による確認を行うことが求められます。
- 雇用契約の書面交付:労働条件通知書(労働基準法第15条に基づく)を作成し、短時間、勤務時間、休憩・休日等の詳細条件を理解するとともに、本人および保護者に対して説明責任がある必要があります。
年少者の証明
年少者を使用する場合には、年齢証明書を、児童を使用する場合にはさらに学校長の証明書、親権者等の同意書を事業場に備え付けておかなければなりません。
「年齢証明書」とは、氏名と生年月日を書面に記入したものを本籍地の市区町村町役場に間違いないと証明してもらうことを言いますが、氏名と生年月日が記載された戸籍抄本や住民票記載事項証明書でも差し支えないこととなっています
労働時間及び休憩・休日の確保
年少者の労働に際しては、労働基準法第60条等の規定により、以下の点に留意する必要があります。
- 労働時間の制限: 18歳未満の労働者に対しては、深夜業務(午後10時以降翌日5時の勤務)が禁止されています。
- 1日の労働時間:学業等との両立を図るため、1日あたりの労働時間や週あたりの勤務時間は、法定の上限(8時間/日、40時間/週)内に制限されなければなりません。
- 休憩及び休日の確保: 6時間を超える労働の場合には最短45分、8時間を超える場合には1時間以上の休憩を考慮すること、また、十分な休日の確保が必要です。
危険、有害業務の制限
労働基準法第62条に関しては、18歳未満の労働者に対しては、以下のような危険を伴う業務労働が禁止されています。
- 火気や高温設備の使用:調理に伴う火を扱う業務や、熱い油・高温設備に警戒する作業は、重大な危険を伴うため、年少者に対しては徹底して回避する必要があります。
- 重労働:重量物の運搬や、体力を大幅に消費する業務も、未成年者の健康や安全に配慮するため、原則的に実施させてはいけません。
- その他有害業務:アルコール類の提供やタバコの販売等、法令で定められた有害業務も対象となります。
賃金支払いは本人へ支払う
賃金の支払いは、未成年者が経済的に搾取されないようにするため、必ず未成年者本人に対して直接行う義務があります。
そのため保護者へ支払うことがないよう、注意しましょう。
総括
上記のとおり、飲食業における年少者の雇用は、労働基準法に規定された各種制限および安全配慮義務を遵守する必要があります。